【知らなきゃ損】お金がない人が家を売るときの3つの注意点とは?
2023年04月17日
「お金がないときに家を売る手順や注意点を知りたい」「お金がないからなるべく高く家を売りたい」とお悩みではありませんか?
どうしてもお金がないとき、家を売るという選択肢があります。しかし、家は簡単に売れるものではなく、売買には時間と費用が掛かります。また、手続きには不動産会社の存在は欠かせません。
お金がない時に家を売るには、売却の手順や注意点、家を売るときの費用の把握が必要です。本記事では、お金がないときに家を売る手順や注意点、なるべく高く家を売る方法を解説します。
記事の監修者
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株式会社サプライズコンシェルジュ 代表取締役
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不動産売買仲介・不動産買取歴10年以上
大手不動産会社で売買仲介営業(不動産売買取引100件以上)→不動産テック上場企業の名古屋支社立ち上げ・不動産屋約200社のCS担当→不動産売却マッチングサービス「いえうるん」リリース
資格宅地建物取引士
事業許認可宅地建物取引業 愛知県知事(1)第24918号
記事の監修者(顧問弁護士)
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星ヶ丘法律事務所顧問弁護士
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■プロフィール
平成16年北海道大学法学部卒業 平成20年名古屋大学法科大学院卒業 平成24年弁護士登録 名古屋市内の法律事務所で勤務 平成31年星ヶ丘法律事務所開設
資格弁護士
お金がないときに家を売る3つの方法
お金がないときに家を売る方法は、大きく下記の3つです。
販売方法 | メリット | デメリット |
不動産買取 | ・買主を探す手間がない ・即現金化が可能 |
・買取価格は相場より20%~30%減 |
不動産売買仲介 | ・高値で売れる可能性がある | ・仲介手数料がかかる ・買主が見つかるまで続く |
個人間売買 | ・仲介手数料がかからない | ・買主を見つけることが難しい ・取引を全て個人で行う必要がある |
上記3つの方法は同じ不動産売却という手法でありながら、性質は全く違うものです。違いを知らなければ、適切な売却はできません。
違いにふれながら、お金がないときに家を売る方法を3つ紹介します。
不動産会社に不動産を買取してもらう
不動産買取は、最もスピーディーに売却できる方法です。
一般的に不動産売買の取引相手は個人ですが、不動産買取専門の不動産会社もあり、売買の相手を選べます。
不動産買取のメリットは、相手の不動産会社さえ見つけられれば即契約&即引渡しができ、最短1週間程度で現金化も可能な点です。
デメリットは買取金額に不動産会社の諸経費が計上されるため、不動産の買取価格が相場の20%~30%程度下落することです。「ローン>買取価格」の場合、買取ができない場合もあり注意が必要になります。
なお、いえうるんの買取価格は、買取再販後の利益を還元する制度があるため、どの不動産会社よりも高値買取ができます。不動産を、早く・高く売りたいと思う方は、いえうるんへご相談ください。
不動産会社に不動産売買仲介を依頼する
不動産仲介は、最もオーソドックスな売却方法です。
不動産仲介では、主に個人の買主を探し売買契約を結ぶ方法です。売主と買主の間に不動産会社が入り、契約・ローン・引渡しなどの各種取引をサポートします。
不動産仲介は、査定額を元に売却価格を決めます。そのため高値売却を追求することや早期売却を目指し価格を下げるなど、売却活動のコントロールが可能です。
高く家を売るには、不動産売買仲介が一番おすすめで現実的な方法です。
1.3 個人間売買を行う
個人間売買とは、不動産会社に頼らずに個人同士で取引を成立させる方法です。
買主を見つけること、契約書の作成や調印、登記や引渡しを自らで行わなければなりません。ただ、不動産会社が仲介しないため、仲介手数料を抑えることができます。
不動産取引は買主を探すのが大変です。買主が見つかっても専門性の高い手続きが多く、個人で滞りなく全ての手続きを行うことはほぼ不可能でしょう。そのため、個人間売買は親族・知人同士の現金取引以外の場合は、現実的ではありません。
なお、一部不動産会社では個人間売買をサポートするサービスを行っていますが、手数料がかかってしまいます。個人間売買のメリットが減ってしまうため、おすすめできません。
個人間売買については「【プロ監修】不動産の個人間売買はできる?メリットや注意点を解説」で詳しく解説しておりますので、ご覧ください。
お金がないときに家を売る手順を7ステップで解説
家を売るには、必要な手順を踏む必要があります。手順を知らないと、適切に家を売却できません。
下記に挙げた7つのステップは、家を売るときには欠かせない手順です。
- 1.売却準備をする
- 2.売却査定を依頼する
- 3.媒介契約を結ぶ
- 4.売却活動を開始する
- 5.売買契約を結ぶ
- 6.家の引き渡し・決済をする
- 7.確定申告をする
売却準備をする
何も準備をしていない状態では、家を売却できません。売却準備が必要です。売却準備とは、主に下記の3つを指します。
- 家の中をきれいにする
- 書類の準備
- 住宅ローンの残高や登記識別情報または権利書関係の確認
売却の際、内見で買主に家を確認してもらいます。売却において、内見は購入するか否かを決める重要なポイントです。内見者に家を見せるときは、家の中や庭などはきれいな状態にしておきましょう。
また、書類の準備も必要になります。必要な書類は、主に購入時に不動産会社から受領した下記の書類です。
- 家の間取り図
- 建築確認済証
- 検査済証
- 地積測量図
ローン残高があれば残高の確認、土地の名義や土地の敷地境界など権利関係を確認しておきます。
売却の準備に関しては「家を売却する流れとは?7ステップの解説と高く売るためのコツを紹介」で詳しく解説しています。
売却査定を依頼する
売却の準備が終わったら、査定依頼をします。査定は不動産売却で重要なポイントです。
なぜなら、不動産売却は査定額をベースに実際の販売価格を決めていくからです。そのため、査定には正確さが求められます。
査定には2種類あり、机上査定は物件を内見等せずに周辺の売却事例をもとに行う査定で、実査定は物件を内見して行う査定です。机上査定なら1日〜2日、実際の建物を見る実査定では3日〜4日で査定結果がわかります。
媒介契約を結ぶ
査定結果に納得できたら媒介契約を結びます。媒介契約には、下記3つの方法があります。
【表】媒介契約の種類
媒介契約の種類 | 特徴 | 不動産会社の義務 |
専属専任媒介契約 | ・契約は1社のみ ・自らで買主を探せない |
・レインズへの登録義務あり ・1週間に1度以上売主への報告義務あり |
専任媒介契約 | ・契約は1社のみ ・自らで買主を探せる |
・レインズへの登録義務あり ・2週間に1度以上売主への報告義務あり |
一般媒介契約 | ・契約は複数社可能 | ・レインズへの登録義務や売主への報告義務なし |
媒介契約とは、売主と買主のあいだに不動産会社が仲立ちをする契約です。多くの不動産会社は、専属専任媒介契約を好みます。
売主にとっては、不動産会社が広告や営業活動を積極的に行うので、売却が早まる可能性があります。さらに不動産会社からの売却活動の報告が1週間に1度以上あり、状況をつかみやすいです。
一方、不動産会社は買主を見つけて取引が成立すれば、確実に仲介手数料が入ります。そのため、積極的に広告などに先行投資ができるのです。
一般媒介契約は複数社と結べますが、レインズへの登録義務や買主への報告義務はありません。また、複数社が一斉に売却活動をするため、不動産会社が仲介手数料を得られない可能性があります。結果、広告などに先行投資がしにくく、売却が遅くなりがちです。
メリットが多いため、媒介契約は専属専任媒介契約がおすすめです。
売却活動を開始する
媒介契約が済んだら、売却活動開始です。原則、売却活動は不動産会社に任せます。内見者が現れるまでは、ひたすら待つしかありません。
内見者が来るときには、不動産会社から連絡が入ります。居住状態で売却する場合には、内見時の立会いが必要です。
売買契約を結ぶ
内見者が購入を決めたら、売買契約締結です。売買契約は、売主買主双方立会いのもと、不動産会社の担当者が重要事項説明を読み上げ、その後に契約手続きを行います。
契約の締結前に買主より手付金を受領し、残りのお金は引渡し時に決済します。
家の引き渡し・決済をする
契約後、買主の資金が整えば残金の決済、鍵の引渡しを行います。買主がローンを使う場合、引き渡しは平日の午前中に銀行の応接室で行われることがほとんどです。
これは、融資の実行を即確認できることや、引渡し後に司法書士が即日登記を行う必要があるからです。
確定申告をする
引渡しが完了し、譲渡所得(=利益)が出たら確定申告が必要です。税率は、所有期間が1月1日時点で5年以内か5年超で変わります。
確定申告についての詳細は、「家の売却後に必要な確定申告書類の書き方・手順を専門家が徹底解説」で詳しく解説しております。
お金がない人が家を売るときの注意点3つ
お金がない状態で家を売ろうとすると、早く高く売却したいからと焦ってしまうことがあります。しかし、焦って売却を進めても、判断を見誤ったり損してしまったりするケースが多いです。
お金がないときでも、売却は注意点を気にしながら慎重に進めていきましょう。家を売るときの注意点は下記3つです。
- 複数社に見積もり依頼
- 査定額の根拠の確認
- 内覧の準備
①複数社に見積もり依頼
必ず複数社に査定の見積もりを依頼しましょう。査定額は不動産会社ごとに異なることがほとんどです。
仮に1社のみの査定だと、その査定額が妥当であるか、比較対象が無いためわかりません。
サンプルが多いほど精度は高くなるため、査定を複数社に依頼することで正確な相場を知れます。
②査定額の根拠の確認
なぜその査定額なのか、周辺の売却事例を用いて根拠を説明してもらいましょう。取引完了までのストーリー性が重要です。物件が立地する市場を不動産会社が把握していることや、売却ノウハウなどがわかります。
なお、査定額の根拠を確認するために、事前に周辺の売却事例や販売事例などの情報を自らで集めておきましょう。
③内覧の準備
内覧の準備とは、主に室内の掃除や庭の手入れなどを指します。内覧時は、きれいな状態の方が買主の印象も良いでしょう。
自分で掃除もできますが、水回りなど、こびり付いた汚れを落とすのは大変です。そのため、ハウスクリーニングを利用し、水回りなど新築同然のようにきれいに仕上げるのも検討しましょう。
家を売るときに必要な費用|お金がない人は把握すべき項目
家を売るとき、売却資金がそのまま手元に入るわけではありません。家を売るときには、各種税金・仲介手数料・引っ越し代金など必要な費用があります。お金がない人が家を売るときに、特に把握しておかなければならない費用は下記3つです。
- 印紙税や譲渡所得税などの税金
- 仲介手数料
- その他の費用
印紙税や譲渡所得税などの税金
各種税金ですが、契約時の印紙代(成約価格5,000万円以下で1万円)、売却して利益が出たら所得税や住民税がかかります。
家の売却にかかる税金については、「家の売却にかかる税金一覧 | 節税できる方法も紹介」で詳しく解説しております。
仲介手数料
仲介手数料は不動産取引が成立したときのみかかります。下記は、400万円超の成約価格の速算式です。
〇成約価格×3%+6万円+消費税
仲介手数料は、家を売る中ではもっとも費用がかかる項目です。仲介手数料で引かれる金額をあらかじめ計算し、手持ちにいくら資金が欲しいかを決めたうえで売却価格を決定しましょう。
その他の費用
家を売却するとき、状況によって税金や仲介手数料以外にも費用が発生します。
ローンがあれば抵当権の抹消費用が5,000円〜20,000円、引っ越し費用として規模にもよりますが10万円前後、不用品の処分が必要であれば、トータルで20万円前後を想定しておいた方がよいでしょう。
お金がない人が家を売るときによくあるQ&A
最後に、お金がない人が家を売るときによくある疑問として、古い家を売るコツや、ローンが残っている家は売れるのかについてふれていきます。
古い家を売るコツは?
家は古くなるほど売れにくくなります。事実、中古住宅の売却では築年数が経過するごとに、売却の平均金額は下降傾向です。
出典:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)|REINS TOPIC
古い家を売るコツは、実績のある買取業者に依頼するか、リフォームがおすすめです。
買取は業者により数百万円の差が出る場合があります。買取を依頼するなら実績のある業者に見積もりを依頼しましょう。
また、リフォームをすることで建物をきれいに見せることができ、内見者への印象がよくなります。
古い家を売るコツに関しては「築年数別の家の売却相場を紹介 | 高く売る方法は?」でも、詳しく解説しております。
ローンが残っている家を売るには?
「ローン残額<売却金額」であれば、売却は問題ありませんが、「ローン残>売却金額」自己資金でローンの完済ができない場合、原則家の売却はできません。
理由は、ローンを完済していないため抵当権の抹消ができないからです。抵当権は、買主側にとっては不都合な権利でしかなく、引き渡すときには抹消が必須です。
なお、上記の状態をオーバーローンと言いますが、売却できる方法はいくつかあります。
詳しくは「家の売却はオーバーローンだとできない?調べ方や対処法を解説」で解説しております。
まとめ:お金がないときに家を売る際はポイントを抑える
お金がないときに家を売るには、不動産仲介がおすすめです。売却の手順を押さえ複数社に査定を出すなど、注意点をしっかりと押さえましょう。
家を売るときには必要な費用がかかります。売却資金がそのまま手元に残るわけではないため注意が必要です。
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