IT重説で不動産売買取引する場合のメリットとデメリットをプロが解説

2021年4月から不動産売買でIT重説が本格的に運用されるようになりました。

「そもそもIT重説って何…?」という方に簡単に説明すると、IT重説とは「オンラインでおこなう重要事項説明」のことです。

不動産売買において重要事項説明は必ずしなければならないのですが、今までは不動産会社に出向いたりして対面でしか受けることができませんでした。それが現在はテレビ電話やzoomなどのオンライン会議で受けることができるようになったのです。

とても便利なIT重説ですが、じつは物件によってはIT重説が不可能な場合もあったりします。

そこで今回は、IT重説のメリットとデメリットについて紹介していきます。

これからIT重説で不動産売買をしようと思っている方は最後までしっかり読んでいってください。

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記事の監修者

株式会社サプライズコンシェルジュ代表取締役 沖祐生

株式会社サプライズコンシェルジュ 代表取締役

沖 祐生

不動産売買仲介・不動産買取歴10年以上
大手不動産会社で売買仲介営業(不動産売買取引100件以上)→不動産テック上場企業の名古屋支社立ち上げ・不動産屋約200社のCS担当→不動産売却マッチングサービス「いえうるん」リリース

資格宅地建物取引士

事業許認可宅地建物取引業 愛知県知事(1)第24918号

記事の監修者(顧問弁護士)

星ヶ丘法律事務 宮城佳典

星ヶ丘法律事務所顧問弁護士

宮城 佳典

■プロフィール
平成16年北海道大学法学部卒業 平成20年名古屋大学法科大学院卒業 平成24年弁護士登録 名古屋市内の法律事務所で勤務 平成31年星ヶ丘法律事務所開設

資格弁護士

IT重説で不動産売買をするメリットまとめ

まずはIT重説のメリットに関して紹介していきます。メリットをざっくりまとめると「今までよりも容易に売買ができる環境になった」という感じでしょうか。

  • 遠方にいても不動産売買契約が可能
  • スキマ時間で不動産売買契約が可能
  • 画面録画が容易にできて安心して取引を進めることができる
  • 事前に重要事項説明書を確認することができる

大きく4つに分けてみましたが、それぞれ従来と比べてどのように便利になったのか簡単に比較してみます。

遠方にいても不動産売買契約が可能

オンライン会議を使えば、どこにいてもIT重説を受けることができます。たとえば出張で長期間遠方にいってしまったり、さらにいえば海外にいたりしても問題ありません。

そのほかにも現在では気にする方も多いコロナウイルス。このようなコロナ禍でもIT重説であれば感染を心配することもありません。コロナだけでなく、なにかしら持病を抱えていてりケガをしていたりして外に出られない方にも優しいのはIT重説の大きなメリットです。

スキマ時間で不動産売買契約が可能

「不動産売買契約をしたいけど、不動産会社まで行く時間が作れない…」という方もいらっしゃると思います。日々の仕事が忙しくなかなか出向くことができないし休みの日も家族サービスで予定が埋まっているなんてこともあるでしょう。

不動産売買における重要事項説明は約2時間ほど時間を取られます。従来のような対面式だと家から不動産会社まで移動の往復時間を考えると3時間〜4時間くらいは予定を空けなければなりません。ですがIT重説であれば移動時間を気にすることもありませんので日程調整に余裕ができます。

画面録画が容易にできて安心して取引を進めることができる

重要事項説明は不動産売買契約においてもっとも重要といえるくらい大切です。なにか不備があり、その説明がされていなかった場合は契約そのものを白紙に解消することができます。

しっかり画面収録をしてIT重説を受ければ、売買契約後に不備らしきところがあればそれを見返して不備と分かれば無償で契約解消が可能です。しかし、画面収録をせずに説明がなかったと言っても「それは説明しました」と言われてしまえば契約解消するために手付金を支払わなければならないかもしれません。

このように不動産売買契約におけるリスクを減らすことができるのもIT重説の大きなメリットです。

事前に重要事項説明書を確認することができる

従来のような対面式の重要事項説明では重要事項説明書を当日、その場で初めて見ることになります。パッと読んで気になる部分がないかなど、正直言って買主としてはその場では気がつきません。

しかしIT重説であれば、あらかじめ重要事項説明書が送られてくるので事前に全体を確認することができます。もし間違いかもしれないような箇所があれば事前にチェックできるのもIT重説のメリットです。

重要事項説明書は一文字でさえ誤字や脱字、間違いはしてはいけない重要な書類です。もし間違いがあれば宅地建物取引業法違反となり免許の取り消しにもなりますので、売買契約時はお互いのために重要事項説明書はしっかり読んでおきましょう。

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IT重説で不動産売買をするデメリットまとめ

ここまでIT重説におけるメリットを解説してきました。大きなメリットばかりですが、多少以下のようなデメリットもあります。

  • IT環境の準備が必要
  • 音声トラブルが発生する可能性がある
  • 書類の郵送の手間が増える

ここからはこれらのデメリットについて簡単に触れていきます。

IT環境の準備が必要

まず大前提としてIT環境の準備が必要です。スマートフォンでもアプリを入れれば可能ですがパソコンと比べると画面が小さく画像が見づらかったりします。そのため、できることであればパソコン、そしてインターネットにスムーズに繋がる回線環境を整えておくのがベストです。

さらにIT環境は買主だけではなく不動産会社側もしっかり準備していなければなりません。IT重説が本格開始となり、基本的には全国すべての不動産会社からIT重説を受けることは可能です。

しかし、不動産会社はもともとアナログ文化が根強く残ってる業界というのも事実です。パソコンの使い方がいまいち分からずFAXを使っているという会社もザラにあります。IT重説を希望していても不動産会社側がIT音痴でオンラインができないということにもなりかねないことは把握しておきましょう。

音声トラブルが発生する可能性がある

国土交通省の調べでは、IT重説の社会実験において機器トラブルが生じたケースが10.3%あるというデータがでています。10回に1回はトラブルが発生していて、その大半が「音声」「画像、画質の乱れ」という結果です。

トラブルの起きやすさに関してはIT重説を受ける機器のスペックにもよりますが、場合によっては音声がずっと消えたままで途中で中断なんてことにもなりえます。IT重説を受ける上では、なにかしら不意のトラブルが生じてしまうこともあるというのは頭に入れておきましょう。

書類の郵送の手間が増える

IT重説を受ける際、不動産会社側はあらかじめ取引士が記名押印した重要事項説明書及び説明に必要なその他の資料を買主方に事前送付することが必要です。もし書類を受け取り忘れていたり、必要であるはずの書類がなかったりしたら再度送付されるまでIT重説を受けれられなくなってしまうこともあります。

もしIT重説を受ける際は、事前に送付された書類の確認をし、書類の漏れがないかをしっかり不動産会社に確認するようにしましょう。

IT重説に対応している物件の調べ方

ここまでIT重説のメリットとデメリットに関して紹介してきましたが、IT重説の注意点として知っておいていただきたいのが、物件によってIT重説が受けれない場合があるということです。

IT重説は、売主からIT重説の同意が得られている物件でないといけません。不動産会社側がIT重説にちゃんと対応できるかどうかだけではなく、そもそも物件によってIT重説の可否があるのです。

気になる物件があれば、その物件に関してIT重説が可能かどうか不動産会社にしっかり確認しましょう。

国土交通省のホームページで調べましょう。

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まとめ

今回はIT重説のメリット、デメリットに関して紹介してきました。これまでわざわざ出向いて契約をしなければならなかったものをオンラインで出来るようになりとても便利になりましたが、オンラインならではの注意もあるのでしっかりデメリットは抑えておきましょう。

そしてもし、IT重説を選ぶのであれば自宅で受けるようにしましょう。無線でいけるからといってカフェや出先でパソコンを開いていると誰が見ているか分からず個人情報の漏洩にも繋がります。IT重説を受けるのであればきちんとセキュリティ面に配慮してくださいね。

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