不動産ファンドとは?リートとの違いや投資の種類、おすすめサービス3つをランキングで徹底比較

「不動産ファンドってどんな商品なの?」
「不動産ファンド購入のメリット・デメリットは?」

この記事を読んでいる方は、上記のように考えている方も多いでしょう。

不動産ファンドは出資者からお金を集めて、それを元手に運営して収益を出資者に還元することを指しています。

低リスクで出資できるといったメリットがある一方で、利回りが低かったり売却に制限があるといったデメリットがあります。

今回の記事では、ファンドの仕組みやメリット・デメリット、おすすめのサービスを比較して、不動産ファンドについて一通り理解可能な記事となっています!

記事の監修者

株式会社サプライズコンシェルジュ代表取締役 沖祐生

株式会社サプライズコンシェルジュ 代表取締役

沖 祐生

不動産売買仲介・不動産買取歴10年以上
大手不動産会社で売買仲介営業(不動産売買取引100件以上)→不動産テック上場企業の名古屋支社立ち上げ・不動産屋約200社のCS担当→不動産売却マッチングサービス「いえうるん」リリース

資格宅地建物取引士

事業許認可宅地建物取引業 愛知県知事(1)第24918号

記事の監修者(顧問弁護士)

星ヶ丘法律事務 宮城佳典

星ヶ丘法律事務所顧問弁護士

宮城 佳典

■プロフィール
平成16年北海道大学法学部卒業 平成20年名古屋大学法科大学院卒業 平成24年弁護士登録 名古屋市内の法律事務所で勤務 平成31年星ヶ丘法律事務所開設

資格弁護士

不動産ファンドとは?

不動産ファンドとは

不動産ファンドは出資者からお金を集めて、それを元手に運営して収益を出資者に還元することを指しています。

もともとファンドは、投資のプロフェッショナル(証券マンなど)が投資家からお金を集めて、金融商品を運用して利益を出し還元するという仕組みのことを指した言葉です。

沖祐生
不動産ファンドは商品が不動産なので、単に「不動産ファンド」という呼び方になっています。

不動産ファンドの仕組み

不動産ファンドは以下の流れで進んでいきます。

  • STEP1.業者側が金融機関や投資家に出資を募る
  • STEP2.オフィスやホテル・住宅などの投資不動産を出資金で買い取る
  • STEP3.不動産の運営・管理を管理会社に任せる
  • STEP4.不動産で得た収益を投資家に還元する

なお、投資家は投資家個人のみならずレバレッジを狙って銀行などの出資を取り付ける場合もあります。

実物の不動産投資との違い

では、実物の不動産投資との違いはどうなっているのでしょうか。

以下の表をご覧ください。

項目 不動産ファンド 不動産投資
初期費用 少ない 多い
利回り 低い 高い
配当収入 少ない 多い
運用 運用会社に任せる 自分で行う
or
運用会社に任せる

不動産ファンドは低リスクで始められる分、リターンは少なくなります。

一方で、「不動産投資」は投資費用は不動産ファンドに比べると多くなりますが、利益が出た際のリターンは大きいです。

不動産ファンドおすすめ比較ランキング3選


ここまで不動産ファンドの基本的な知識について紹介を行いましたが、実際にどの不動産ファンドがおすすめでしょうか。

この章では、おすすめの不動産ファンドを3つ紹介します。

これから不動産ファンドへの投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

不動産ファンドおすすめ比較ランキング第1位COZUCHI(旧:WARASHIBE)

COZUCHI_公式サイト
引用:COZUCHI公式サイト

項目 詳細
出資可能額 1万円~
想定利回り 3~12%
換金手数料 引き出し額の3~5.5%
ファンド数 33件(2021年11月現在)

COZUCHI(旧:WARASHIBE)は不動産投資のクラウドファンディングサービスであり、不動産ファンドの一種に当たります。

サービスの特徴として、1万円という不動産投資としては非常に少額な金額から出資することが可能であり、まとまったお金がない場合でも投資できる点が挙げられます。

また、投資した後の不動産運用は先ほど解説した通りで運営会社がすべて手続きを行うので、配当を待つだけでよい仕組みです。

小額投資の利点を生かした分散投資も可能で、リスクを分散させることで配当が入る確率を高められるのも「COZUCH」を利用する利点と言えます。

登録から投資まで最短15分で完了するので、興味がある方はぜひ取り組んで見てはいかがでしょうか。

不動産ファンドおすすめ比較ランキング第2位 利回り不動産

利回り不動産_公式サイト
引用:利回り不動産

項目 詳細
出資可能額 1万円~
想定利回り 5〜8%
換金手数料
ファンド数 14件(2021年11月現在)

利回り不動産は投資物件に対して満室保障をつけることで「空室リスク」を抑える不動産ファンドとして好評です。

空室リスクを防ぐために、投資物件会社が賃貸物件を一括契約することで、必ず毎月家賃が入ってくるようなマスターリース契約と呼ばれる契約形態を結んでいます。

上記の契約を結んでいるため、仮に空室だったとしても投資会社が家賃を支払うため賃料不足に陥らないのが利回り不動産最大のメリットといえます。

また、優先劣後方式を結ぶことで、出資者になるべく損金が発生しないように投資会社側が損を被る形をとるので、リスクを最小限に抑えられるのも魅力的なポイントです。

不動産ファンドおすすめ比較ランキング第3位 CREAL

CREAL_公式サイト
引用:不動産投資クラウドファンディング CREAL(クリアル)

項目 詳細
出資可能額 1万円~
想定利回り 4~7%
換金手数料
ファンド数 42件(2021年11月現在)

CREALは、先ほど紹介した利回り不動産と同様で、マスターリース契約を結ぶことで知られる不動産ファンドです。

日本マーケティングリサーチ社の調べによると、不動産ファンドにおける運用資産高は3年連続で日本一となっており、累計の調達額もナンバーワンとなっているほど評価が高いです。

基本的に資産価値の高い物件を扱っているのと先ほど解説したマスターリース契約を結んでいるため、元本割れのリスクが低いです。

不動産ファンドと不動産投資信託(REIT/リート)の種類

不動産ファンドとは_種類
不動産ファンドを大まかに分けると以下の3種類となります。

  • 1つの不動産を小口化する「不動産小口化商品」
  • 証券会社を通じて売買する「公募REIT」
  • 機関投資家が対象となる「私募REIT」

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

1つの不動産を小口化する「不動産小口化商品」

不動産小口化商品とは、不動産の投資額を100万以下にする商品のことを指しており、賃貸収入・売却益を出資額に比例して出資者へ利益分配を行います。

不動産小口化商品は、表の通りのタイプに分かれています。

商品タイプ 特徴
匿名組合型 匿名組合型は出資者が運営と匿名契約を結ぶ
謄本にも氏名は記載されない
債権のみ持つ形
任意組合型 任意組合型は共有持分を獲得する
匿名組合型と異なり登記簿謄本に名前が記載される
賃貸型 共有持分を獲得して、持分を運営に貸与する
任意組合型と同じで謄本には出資者の名前が記載される

証券会社を通じて売買する「公募REIT」

REITとは、REITとは、出資者から集めたお金を元手に投資を行い、還元される利益金を出資比率を元に決定しています。

公募REITは、取引所に上場されており、株式と同じで証券会社を通じて売買されます。

REITのタイプは以下の通りです。

1.特化型:商業ビルやマンションに特化している
2.複合型:特化タイプを2つ組み合わせている
3.総合型:特化型のREITを3つ以上組み合わせている

REITは住宅タイプの違いで決まります。

例として「マンション特化型」のREITであれば複数のマンション、「商業ビル特化」のREITであれば商業施設などの不動産に複数出資する形です。

機関投資家が対象となる「私募REIT」

公募REITとは対照的に「私募REIT」と呼ばれるタイプのREIT商品も存在しています。

こちらは取引所でオープンに販売されることはなく、法人格として出資している「機関投資家」が対象となります。

個人でREITに出資場合は「私募REIT」に関わることはほぼありませんが、覚えておくことに損はありません。

不動産ファンドのメリット

不動産ファンドとは_メリット
ここまでで不動産ファンドに関する基本的な知識は一通りしれたかと思いますが、実際に不動産ファンドに投資をするとどのようなメリットがあるのでしょうか。

この章では、不動産ファンドに投資するメリットについて解説します。

【不動産ファンドに投資するメリット一覧】

  • 一人では取得困難な物件が入手できる
  • 分散投資効果が期待できる
  • 維持・資金管理などプロの運用会社が担当してくれる
  • ケースによって換金性が高い

1人では取得困難な物件が入手できる

不動産ファンドに投資するメリットは少額投資が可能なため、個人で取得困難な物件が入手できるという点です。

例として、東京都心のビル・商業施設といった物件を取得するには最低でも数億、高いと数百億円のお金が必要となるため、個人で買い取るのは大抵の方は難しいです。

ただ、不動産ファンドであれば複数の投資家から出資してもらい不動産の権利を獲得するので、少額出資で価値の高い不動産物件の取得が可能となります。

分散投資効果が期待できる

不動産ファンドのメリットその2は分散投資効果が期待できるという点です。

分散投資とは集中投資とは逆で、投資する対象を分散させることにより、一商品の暴落リスクを最小限に防ぐという目的があります。

例としてマンションに一点投資して、その価格が半分になればそれは大きな損失です。

一方で、マンション1・マンション2・オフィス3…と投資対象を増加させて資金を分散させれば、マンション1の価格が半額になったとしても損失は一点投資に比べると小さく済みます。

先ほど紹介した不動産ファンドのREITの場合は、特化型の銘柄を取得する場合は複数の物件が投資対象となるので、自然と分散投資できる仕組みとなっています。

一方で不動産小口型商品は一つの不動産の投資額を小口化しているため、結果的に一点投資となってしまい分散投資の効果を発揮できません。

不動産小口型商品を分散投資する場合は、商品自体を複数購入する必要がある点は注意したいポイントです。

維持や資金管理などプロの運用会社が担ってくれる

不動産ファンドのメリット3つ目は、不動産の維持・資金管理などはプロの運用会社が担当してくれるという点です。

不動産ファンドは投資のプロですから、収益が出る物件を選ぶためのスキルがふんだんにあります。

また、修繕などの計算に関してもプロの運営会社が行うので、不動産を取得した後にネックとなる維持・資金管理の部分に関してリスクをかけずに不動産ファンドに投資することが可能です。

実物の不動産投資を行う場合は、不動産の取得や運営・資金管理は全て自分で行わなければならないため、不動産投資初心者の方でも気軽に不動産ファンドは利用できるのが魅力的です。

ケースによっては換金性が高い

不動産ファンド4つ目のメリットは「ケースによっては換金性が高い」というものです。

REITの場合は、上場している銘柄に投資しているため希望する価格に到達した時点ですぐに決済ができます。

一方で不動産小口化商品は上場をしていないため、銘柄を換金するまでにはREITよりも時間がどうしてもかかります。

ただ、不動産小口化商品の場合は換金のルールがファンドごとに異なりますから、換金にどれくらいかかるのかは購入前に確認しておくのがおすすめです。

不動産ファンドのデメリット

不動産ファンドとは_デメリット
不動産ファンドには数多くのメリットがありますが、一方でデメリットも複数存在します。

以下が不動産ファンドに投資するデメリットです。

【不動産ファンドのデメリット一覧】

  • 支出が多く利回りが低い
  • 運用方針を自分でコントロールできない
  • 売却が制限されているファンドがある

では、それぞれ詳しくみていきましょう。

支出が多く、利回りが低い

不動産ファンドのデメリットの一つ目として「利回りが低く、支出も多くなる」という点が挙げられます。

支出が多くなる理由として不動産ファンドは、不動産を管理している企業に対して報酬を支払っているためです。

不動産投資も管理会社に委託する場合はお金を払いますが、不動産ファンドの場合は高い物件を管理しているため、報酬額も高くなります。

よって、支出が大きくなってしまい利回りが結果として下がるということが考えられるわけです。

REITは不動産小口化商品を取得する場合は、運営会社の実績や物件の種類、利回りと支出のバランスを考えて購入することが大切です。

運用方針を自分でコントロールできない

不動産ファンドのデメリットその2は「運用方針を自分で決めることができない」という点です。

取得する物件、家賃、マンションやオフィスビルにある大規模修繕工事、商業施設であればテナントの受入方針など、全てが不動産ファンド側で決められます。

これは不動産ファンドが全ての運用方針を決めてくれるというメリットにもなりますが、同時に自分でコントロールできないのは難点です。

そのため、ファンドがどれだけ実績を出してきたかが重要な観点となりますので、ホームページやパンフレットなどを閲覧して「このファンドに投資を任せて良いのか?」を判断できるようにしておきましょう。

売却に制限があるファンドもある

不動産ファンドのデメリット3つ目は「売却に制限があるファンドもある」という点です。

例として、売却が一定期間は制限をされていたり、売却する場合に手数料が数%取られるといったケースが考えられます。

不動産ファンドを買い取る時は、売却の際の条件について購入前に確認することをおすすめします。

まとめ

不動産ファンドとは_まとめ
不動産ファンドとは、お金を持っている投資家から資金を集めて、そのお金を元手に不動産を運営する仕組みののことです。

低リスクで不動産投資ができることや運営を管理会社に任せられるなどのメリットがあります。

一方で、利回りが低かったり売却する際に制限をつけている不動産ファンドがあり、どの不動産ファンドを選ぶかによって変わってきます。

不動産ファンドを選ぶ際には、これまでの実績や売却する際の条件、不動産を管理する委託会社の様子などを総合的に判断した上で、信用できる不動産ファンドに投資するのがおすすめです。

この記事を読んで、不動産ファンドの公式サイトを覗いてみてはいかがでしょうか?

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