【決定版】不動産のプロが教える間違いない不動産買取相場の調べ方
2022年12月15日
不動産を買取してもらうなら損はしたくないですよね。なんならできるだけ高く買い取って欲しいと思うのが当然です。しかし、不動産の相場がわからないと損得もわからないことでしょう。
そこで今回は、損しないために不動産の買取相場の調べ方を紹介していきます。
これから不動産を買取してもらおうと思っている人はぜひ最後までチェックしてください。この記事を最後まで読めば安心して不動産を売ることができます。
記事の監修者
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株式会社サプライズコンシェルジュ 代表取締役
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不動産売買仲介・不動産買取歴10年以上
大手不動産会社で売買仲介営業(不動産売買取引100件以上)→不動産テック上場企業の名古屋支社立ち上げ・不動産屋約200社のCS担当→不動産売却マッチングサービス「いえうるん」リリース
資格宅地建物取引士
事業許認可宅地建物取引業 愛知県知事(1)第24918号
記事の監修者(顧問弁護士)
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星ヶ丘法律事務所顧問弁護士
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■プロフィール
平成16年北海道大学法学部卒業 平成20年名古屋大学法科大学院卒業 平成24年弁護士登録 名古屋市内の法律事務所で勤務 平成31年星ヶ丘法律事務所開設
資格弁護士
不動産買取相場は市場価格の7割~8割
不動産の買取相場は市場価格の7割〜8割くらいです。市場価格というのは簡単に言えば、実際に買う場合の価格であったり仲介で売却したりするときの価格だと思ってもらえればOKです。
高額な不動産ともなると2割〜3割であっても数百万円もするので、なぜそこまで価格が落ちてしまうのか気になる人もいらっしゃるでしょう。しかし、そこには明確な理由があるのです。
不動産買取相場が市場価格よりも下がる理由
不動産買取相場が市場価格よりも下がる理由は主に以下の3つの要素が関わってきます。
- リフォームなど修繕にかかる費用
不動産買取業者は買取した建物や土地に付加価値を付けて再販します。物件であればリフォーム等、土地であれば新築戸建にして販売といった感じです。
- 広告費用・仲介手数料
広告費用は再販する物件をチラシであったりインターネット上に載せることでかかる費用です。そして、ほかの不動産仲介業者が新しい買主を見つけてきたら、買取業者はその不動産仲介業者に仲介手数料を支払わなければなりません。
仲介手数料は売却価格の約3%なので、3000万円の物件を仲介で再販した場合は約100万円程度の仲介手数料が発生します。
- 買取業者の利益分(10%程度)
不動産買取業者は再販価格の10%程を利益にすることが多いです。たとえば3000万円で再販することを考えていたら、300万円は買取業者が確保したい利益となります。
上記3つの要素を総合して、たとえば市場価格の2500万円の土地を買取することで計算してみましょう。買取業者が「買取した土地に新築戸建を建てて3000万円で売ろう」と考えると、以下のコストがかかります。
- 新築戸建を建てる費用→500万円
- 広告費用・仲介手数料→200万円
- 利益分→300万円
つまり買取価格は、(3000万円-500万円-200万円-300万円)=2000万円となります。
このような計算で市場価格が2500万円の不動産買取相場は2000万円(2500万円の8割)になるのです。
市場価格(売却相場)の調べ方
不動産買取相場が市場価格の7割〜8割になる理由が分かっても、まずは市場価格がいくらなのかしっかり分かっていないと不安が残りますよね。ここからは市場価格の調べ方について紹介していきます。
レインズや土地代データから市場価格(売却相場)を調べよう
市場価格は不動産のプロでなくても調べることが可能です。インターネットでレインズマーケットインフォメーションや土地代データと検索するとおよその相場がわかります。
レインズでは直近1年間を遡り、売買された戸建・マンションの価格を調べることができます。
全国の地域別に検索でき、坪単価はもちろん最寄駅や駅からの距離など詳細も入力して検索することができますので正確な市場価格を調べることが可能です。
土地の市場価格を調べる際は土地代データで検索すると良いでしょう。こちらは調べたい市内のおよその市場価格がまず表示され、MAP上で価格の前後がわかるようなサービスです。
レインズ以外で市場価格(売却相場)を調べる方法
レインズ以外でも不動産取引価格情報検索や土地情報総合システムで市場価格を調べることができます。
どちらも国土交通省が、実際に不動産の売買をした人を対象にしたアンケート結果のデータベースです。
こちらも実際に取引をした価格を調べることができるので市場価格を検索するためによく用いられます。
ほかにもSUUMOやat homeなどの不動産のポータルサイトで実際に売り出されている物件を参考にすることもできます。
リアルタイムで売り出されている不動産の価格を知ることができるので、同じ地域で類似物件があれば比較してみるのもよいでしょう。
しかし、ポータルサイトでの売り出し価格は必ずしも売れる価格というわけではありません。
売れない物件は値下げされていくかもしれないので、あくまで参考程度にするのがよいでしょう。
不動産買取相場を知るなら最終的にプロに相談しよう
ここまでくれば不動産買取相場の調べ方は分かったも同然ですね。不動産の買取相場は市場価格の7割〜8割程と解説しましたので、市場価格を調べて逆算してみましょう。
しかし、もし直近で売却することまで考慮しているのであれば、最終的にはプロに相談することが大切です。
インターネットで調べて過去の事例と比較しても、周辺の状況が変われば不動産の価値も変わってくることがあります。
また、プロに相談したときに聞いた価格と自分で調べた価格で大きく差があれば、なにが原因なのか相談することもできます。
いえうるんは宅地建物取引士の資格を持った不動産のプロが監修しているサイトです。
もし、不動産買取について気になることがあればいコチラへご相談いただければ、なんでも質問にお応えいたします。
少しでも高く不動産を買取してもらう方法
実際に不動産を売却すると決めたら、少しでも高く買取してもらうために複数の不動産買取業者に査定の依頼をしましょう。
不動産買取は市場相場の7割~8割であるのは間違いありませんが、たとえば3000万円の不動産であれば1割の違いで300万円も変わってきます。
そして、その1割の差というのは不動産の状態にもよりますが、買取業者によっても変わるのです。
不動産買取業者によってA社では買取価格2000万円と提示されたのに、B社では買取価格2200万円と提示されたりということがよくあります。
そのため、1円でも高く売るのであれば不動産買取業者には最低でも3社以上には査定してもらうようにしましょう。
不動産買取査定の具体的な手順
不動産買取査定は一般的に以下のような手順でおこなわれます。
- 机上査定
- 机上査定の結果をもとに訪問査定の日時決め
- 訪問査定(+書類確認)
- 査定結果
机上査定や訪問査定について簡単にそれぞれ説明していきます。
- 机上査定(簡易査定)
机上査定とは、不動産買取業者が実際に現地まで不動産を見に行かず、立地条件や坪数、築年数のような物件の情報をもとに、過去の類似物件の取引履歴や現在の市場状況を参考にして価格を算出する方法です。ただし、机上査定では現地調査をおこなわないため、訪問査定とは価格が大きく異なる場合があります。
- 訪問査定
訪問査定とは、不動産買取業者が実際に現地調査をして価格を算出する方法です。物件であれば室内へ招いて物件の細かな状況の確認してもらい、周辺の道路や立地状況などを調査し価格を算出します。また、必要書類が揃っていれば訪問査定の結果がそのまま買取価格になると考えてよいです。
- 必要書類
必要書類としては、以下のものを用意しておきましょう
・本人確認書類
・所有物件の登記済権利書
・不動産売買契約書(売買取引している場合)
・固定資産税納税通知書
・壁芯面積(専有面積)が分かる資料(マンションの場合)
これらが用意することができれば訪問査定が終わり次第、その場で査定価格を教えてもらうことができるはずです。
まとめ
今回は不動産買取の相場の調べ方について紹介してきました。
不動産買取相場を調べるときに大事なのは、まずは自分でインターネットで検索してみることです。
はじめから不動産会社に相談するのもよいですが、本当に適正な価格かどうか分からなければ損するおそれがあります。
不動産会社に相談した際に提示された価格に対してしっかり納得できてから売却を考えましょう。